ダニについて ダニによるアレルギー

マダニに咬まれると獣肉アレルギーに!?牛肉や豚肉が食べられなくなるのか

マダニに咬まれると獣肉アレルギーに!?牛肉や豚肉が食べられなくなるのか

マダニに咬まれると怖い病気にかかってしまい、命を失うリスクがある事は広く知られていると思います。しかし、マダニに噛まれるリスクというのは、それだけではありませんでした。

マダニに噛まれると牛肉や豚肉や鹿肉などに対してアレルギーを持ってしまう可能性があるのです!

マダニに咬まれると何故獣肉アレルギーになるのか

先ず、マダニに咬まれる事によってアレルギーになってしまうリスクがある肉は

・牛肉
・豚肉
・羊肉
・馬肉
・鹿肉

などの赤身肉です。哺乳類から作られた製品にも反応してしまう恐れがあるので気をつけましょう。鶏肉は問題ないそうです。

獣肉アレルギーになる原因

マダニ咬傷により、マダニ消化管中のα-gal含有蛋白質に対するIgEが産生されて、哺乳類肉(牛、豚、羊など)アレルギーや、抗悪性腫瘍薬であるセツキシマブアレルギーが発症すると考えられています。

これはマダニに咬まれた人が100%陥ってしまうアレルギーというわけではありません。まだ解明されていませんが、獣肉アレルギーになってしまう人の特徴として

・血液型がA型、O型の人が多い
・犬や猫を飼育している人が多い

という特徴があります。今はペットを飼っている方もたくさんいらっしゃいますし、血液型の事はありますが、誰もがマダニによる獣肉アレルギーになってしまうリスクがあるので、マダニには本当に気をつけましょう。

マダニに気をつけるためにもマダニについて知っておこう!

「マダニ」は、節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目マダニ亜目マダニ科(Ixodidae)に属するダニの総称です。マダニ亜目(もしくはマダニ目)には他にヒメダニ科(Argasidae)とニセヒメダニ科(Nuttalliellidae)が含まれますが、こちらでは主にマダニ科に関して紹介します。

英語では、大型の吸血性のダニであるマダニ類をtick、それ以外の小型のダニをmiteといいます。

特徴
マダニはハーラー器官と呼ばれる感覚器を持ち、これらによって哺乳類から発せられる酪酸の匂いや体温、体臭、物理的振動などに反応して、草の上などから生物の上に飛び降り吸血行為を行います。その吸血行為によって、マダニの体は大きく膨れあがります。

マダニ科の特徴の一つに背板の存在が挙げられます。これは胴部の背面に存在する外皮を覆う硬い組織です。これを持つことにより、マダニ科のダニは硬ダニ(hard-tick)と呼ばれます。一方でヒメダニ科のダニは背板を持たず、外皮が軟らかいため軟ダニ(soft-tick)と呼ばれます。

電子顕微鏡用の真空には耐え、生きたままの状態を観察する事ができるがクマムシほど研究されておらず、なぜ耐えられるのかのメカニズムは解明されていません。

寄生の様式
マダニの吸血は吸血昆虫のそれとはまったく異なります。吸血昆虫の吸血は「刺す」ことによります。つまり、口吻が針状であり、これを血管に直接刺し入れることで吸血を行います。対してマダニの吸血は「噛む」ことです。マダニの口器は鋏のような形状をしており、これにより皮膚を切り裂きます。さらに、口下片と呼ばれるギザギザの歯を刺し入れて、宿主と連結し、皮下に形成された血液プールから血液を摂取します。

この時、マダニは口下片から様々な生理的効果のある因子を含む余剰体液を宿主体内に分泌し、吸血を維持しています。また、フタトゲチマダニ等をはじめとした、マダニ属、キララマダニ属以外のマダニは、口下片を唾液に含まれる、セメントの様な物質で包むことで連結を強固にしています。

このような吸血方式の違いのためマダニの吸血時間は極めて長く、雌成虫の場合は6 - 10日に達します。この間に約1mlに及ぶ大量の血液を吸血することができます。

季節消長
マダニ科のダニは長期の活動停止期を持つことが知られます。例として日本に広く分布しているフタトゲチマダニを挙げます。フタトゲチマダニの幼虫は夏から秋にかけて活動が見られますが、次の発育段階に当たる若虫は春から夏に活動し、秋以降に活動が見られません。また、成虫は夏に活動のピークを持ち、秋以降はみられません。幼虫が秋まで活動しているのに、秋以降に若虫の活動が認められず、また若虫が春から夏にかけて活動しているのに、成虫が秋以降にみられないのは不自然であり、各発育段階において秋から春にかけて活動が停止しています。

これはマダニが発育段階の間に休眠をとることから説明されます。吸血を行ったダニは脱皮を経て次の発育段階へ進むが、この時に長期の休眠を行います。休眠行動はマダニ科のダニでも種によって、時期や期間、さらには休眠の有無が異なることが知られます。この休眠行動は日長の変化により支配されると考えられており、発育に適した時期と吸血行動の同調や、高温や低温に対する抵抗性の獲得に役立っていると考えられています。

マダニによる感染症

マダニは体調2.5ミリ~10ミリ(吸血時)にもなる大型のダニで、ダニ媒介性感染症を引き起こす最も代表的なダニです。魚類以外の様々な生物に寄生し、ペットに寄生したり、登山やアウトドアなどで野外に出た時に寄生されたりなど、人に近づいてきます。

日本紅斑熱

かゆみのない発疹や発熱などの症状が出た時点で、点滴と抗生物質の投与などの治療を受ければ大事には至らないですが、受けないと最終的には高熱を発して昏倒に至ることがあります。咬傷が見当たらなくても、医師に、(マダニと接触した可能性がある)キャンプやハイキングなどに行ったと伝えておけば、診断しやすくなります。

Q熱

治療が遅れると死に至るうえ、一度でも重症化すると治っても予後は良くないです。山などに行った後、皮膚などに違和感を覚えたり、風邪のような症状を覚えたりしたら、この病気を疑うべきです。日本紅斑熱の場合と同じく、キャンプやハイキングなどに行った後に何らかの症状が出た場合は医師に伝えることが推奨されます。

ライム病

ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種、ライム病ボレリアの感染によって引き起こされる人獣共通感染症の一つです。

回帰熱

ヒメダニ属、マダニ属に媒介されるスピロヘータ科の回帰熱ボレリアによって引き起こされる感染症。発熱期と無熱期を数回繰り返すことから、この名がつけられました。1950年以降は日本での国内感染が報告されていませんでしたが、2013年に国立感染症研究所でライム病が疑われた患者血清800検体の後ろ向き疫学検討を行ったところ、回帰熱ボレリアの一種であるB.miyamotoiのDNAが確認されました。

ダニ媒介性脳炎

マダニ属のマダニが媒介するウイルス性感染症。ヨーロッパ亜型、シベリア亜型、極東亜型の3亜型に分類されます。脳炎による神経症状が特徴的。東ヨーロッパやロシアで流行がみられ、日本では北海道で2019年までに5例の国内感染例が報告されており、死亡例や重篤な後遺症が認められています。

重症熱性血小板減少症候群

SFTSウイルスの感染によって引き起こされる感染症で、本症候群に起因する死亡事例が2013年に国内で初めて発表されました。症状は1週間から2週間の潜伏期間を経て発熱、嘔吐、下痢などが現れます。重症患者は、血球貪食症候群を伴って出血傾向を呈す例が多いです。西日本では、96人が感染して発熱や出血などの症状を訴えた後に30人が死亡しているため、2014年2月25日には田村憲久厚生労働大臣が「草木の多い所に入る時は、肌をなるべく出さないように」と注意を呼びかけました。

オズウイルス

オズウイルスはオルソミクソウイルス科トゴトウイルス属に属するウイルスです。このウイルスが見つかったのは比較的最近のことであり、2018年に愛媛県のタカサゴキララマダニというマダニからオズウイルスが見つかったことが報告されています。

マダニの予防対策

できるだけ草むらに入らない、長袖長ズボンを着用、山では草に直接座らない、虫除けスプレーを使用する、帰宅後すぐ着替え入浴するなどが望ましいです。

マダニに吸血された時の対処法

マダニは刺されるというか、喰いつかれるという方が正しいかもしれません。そして血を吸血鬼のように吸ってきます。

このマダニに喰いつかれてしまった時、もっとも大切な対処としては、できるだけ早く除去する事です。ご紹介している通り、マダニは様々な感染症を媒介します。

こうした感染症の病原体は、人の体内へすぐに侵入するわけではないそうです。病原体の種類によっては時間は異なるそうですが、マダニが皮膚に喰いついてからある程度時間が必要です。ライム病の場合なら、48時間必要なのだそうです。

つまり、マダニに喰いつかれても早く除去すれば、それだけ感染のリスクを減らす事ができます。

また、マダニに喰いつかれてから時間が経つと、マダニの唾液腺から分泌されるセメント物質により、マダニ口器が皮膚へかなり強く固着するそうです。こうなってしまうと、除去はかなり難しいです。

マダニは自分で取り除いても良いの?

マダニの知識として、もし喰いつかれたら自分で取り除くのではなく、医療機関で除去してもらうように推奨されている・・・というのはご存じかと思います。

こういった推奨は、自分で除去する時に失敗して、マダニの口器がちぎれて皮膚の中に残る事を危惧してだと思われます。しかし、マダニ全般の幼若虫は口器が短いため、一般の私たちが自分で除去することもそう難しい事ではないそうです。

SFTSや日本紅班熱などの危険な感染症のことを考えたら、少しでも早くマダニを除去した方が感染リスクを減らす事ができます。

つまり、もしできるのであれば、自分たちでマダニを除去しても良いのです。しかし、自分で除去は怖い・・・という場合はすぐに医療機関に行く事をおすすめします。外科的に除去してもらう事がおすすめです!

もし自分での除去を試みる場合は、無理矢理引きちぎるのではなく、ピンセットなどを使って、喰いついたマダニ個体の根本部分を挟み、左右に何度か回転させたり、虫体を裏返したり元に戻したりを繰り返し、皮膚の中に挿入されたマダニ口器がちぎれないように慎重に引き抜く事です。なかなか難しいです・・・。

もしマダニ口器が皮膚内に残ってしまうと、痒さが長期間続く場合があるそうです。自分でマダニを除去した後も痒さが続くようなら、マダニ口器が皮膚の中に残っている可能性も考えられるので、皮膚科に診てもらいましょう。

マダニ除去の余談

皮膚に喰いついたマダニ個体の上にワセリンなどを厚く塗ることによって、30分程度でマダニ個体が外れやすくなる事もあるそうです。ワセリンに限らず軟膏やバターなど油脂性成分のものなら同様の効果を得られるのだとか・・・。

ただし、このワセリン除去法は、マダニに喰いつかれてから早めに行えば効果が期待出来る方法であり、時間が経ってしまうと、皮膚へかなり強く固着してしまうため、ワセリンなどで除去するのは難しくなってきてしまうそうです。

ちなみに、マダニの成虫に喰いつかれてしまったら、それは自力で除去するのはかなり困難なのだそうです。
仮に喰いつかれてから24時間以上経ってしまうと、本当にびくともしなくなってしまうため、医療機関で外科的処置をしてもらう必要があるそうです。

マダニが喰いついた周辺の皮膚を局所麻酔をかけ、メスで取り除く事になります。
これも聞いているだけで痛い、シビアな除去法ではありますが、喰いつかれた患部周辺の皮膚ごと取り除くので、感染のリスクはかなり減るそうです。

また、マダニに喰いつかれてから2週間以内に発熱、頭痛、発疹等の症状が出た場合は、マダニ媒介感染症の可能性があるので、速やかに医療機関に受診するようにしましょう。

この時、自分でマダニを除去したのであれば、除去したマダニは捨てずに受診する際に持って行く必要があります。
感染症の診断は難しいのですが、喰いついたマダニ個体の種名が解れば、診断のヒントになるそうです!

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チリダニによるハウスダストアレルギーの鼻炎に悩み、ツメダニにも襲われるようになりダニ退治に本格的に乗り出してはや数年。ダニをどうすれば退治できるのか、どんな対策が一番良いのか、私ならではの方法を紹介します!

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